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zoom RSS 『 屍姫 赫/玄 』#22:「生者の価値」(玄9話)

<<   作成日時 : 2009/03/06 06:28   >>

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―「己の価値」 マキナ「闘う理由」とオーリ「生きる理由」 それぞれの「人間の証明」を経て再び始まるふたり―


(しかばねひめ くろ 第9話:「生者の価値」)
⇒<前回>稿コチラ:「我が母は穢れたまいし」

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凄い…ですね今話回は〜。号泣でした。
地味ですが、わたし的最優秀話回。わたしの中では[赫8話]:水薙生イベント話回を越えました。
内容も良いですし、平松禎史・演出が斬れまくる。
オーリとマキナの「人間の証明」の話回。
脳内にドヴォルザーク『我が母の教えたまいし歌』が奏でられていました。

ボリュームかなりありますので今回は適宜追記で補充の予定。
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第22話(玄9話):【Index(目次)】
 (敬称略)
脚本・會川昇 演出兼絵コンテ・平松禎史
作画監督・貞方希久子、横井将史

 「本稿」見出し。なので追記ごと順次改訂(の予定)
0.導入部
1.<感想><所見>
1−1):総説:今話回の意義:
1−2)マキナ「闘う理由」―「守るべきもの」そして「絆」―:
1−3)オーリ「生きる理由」―せめて、自分らしく―:
1−4)マキナと北斗の関係:―記号としての北斗―:
1−5)「光言宗」vs「七星」構図―「終局のカタチ」舞台装置:
2.<概要>(簡易版):
3.屍姫 赫/玄 「回旋」〜「対比の物語」へ〜(その5):
3−1)これまでのお話:
3−2)「回旋」〜「対比の物語」:今話回:
4.[補足]:
5.[補足](話回用語集):
6.記事リンク(TB送付先)一覧:
7.追記経過一覧:

楽しい『 屍姫 赫/玄 』も残すところ3話回…。

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1−1):総説:今話回の意義:

マキナ「闘う理由」を見出したそのことに人間としての「絆」を守るという意味を見出し、その意味でマキナの「人間の証明」。
オーリが自分が「人間」であると宣言したところに「自分らしく生きる」意味を見出し、その意味でオーリの「人間の証明」。
そして、オーリとマキナの「再びの始まり」は、真の「契約僧―屍姫」関係が築かれたという側面もあるのですが、
むしろ、「人間と人間の結びつき」=「絆」だと捉えています。
<概要>で『マキナ 真の覚醒!』と表現していますが、「新生マキナ」という意味もあります。

そして、この「絆」のために生きる、ということは同時に「絆」のために死す、ということも同時に孕むのです。
(今後の展開は予断を赦しませんが)。
以下、詳述します。
その内容が濃く描かれた今話回は、優れた演出と相まって非常な優秀話回として特筆すべきもの、と考えています。

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1−2)マキナ「闘う理由」―「守るべきもの」そして「絆」―:

マキナ:「わたしにはまだ闘う理由がある!」
   :「わたしを求めて泣いている者が居るから!」


1−2)−1:マキナ自らの限界を超える:

未練(に未練を重ねる)といっても我欲です。しかも「恨み」「辛み」です。
復讐が悪いとは云いませんし、傷つけられた「誇り」に対する回復措置ならば大いにやるべし。
しかしながら、ヒトは自分の欲の為に闘っているうちは自ずから「限界」があるのです。
そこまで、人間強くはありません。しかも「恨み」「辛み」は嵩じて自らの精神をも蝕みます。
「守るべきもの」を持ちえて初めて見開かれる世界。
「誰かの為に」闘うという「守るべきもの」を背負ってこそ闘えるのです。
そこから戦いが始まるのです。
勿論、その先には「誰かの為」をもう一度「自分の為に」織り込んでいく「心の行程」が必要になるのですが。
マキナの助けを求めるオーリのために「闘う」ということは、我欲に囚われていた「自分のココロ」の牢獄から自らを解放する意味もあります。
その意味で、
マキナ:「わたしを求めて泣いている者が居るから!」
というのは、
勿論「誰かの為に闘える、その価値が自分には残されている」の動機付けの問題でもありますが、
同時に、囚われたマキナ自身の「心の解放」であり、
マキナにとっての「新世界」が見開かれた瞬間と捉えることができます。
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1−2)−2:己の未練を超えるものー「絆」―:

それで、この場面で「守るべきもの」というのは、オーリとの「絆」だとわたしは捉えています。
契約僧と屍姫との間の「契約」(若しくは「縁」)という(作中用語的な)形式的な「絆」ではなく、
ヒトとヒトとの間の文字通りの「絆」そのもの、と捉えています。
ですので、
単に「契約僧」と「屍姫」という関係が再設定された、というに留まらず、
オーリとマキナとの「人間としての結びつき」=「絆」を再認識して、マキナは「闘う理由」を見出し、その後オーリの救出に向います。

まず、前提として、
マキナと景世(マキナの心の中で生きる景世)という観点からの問題。
景世が命を賭けて守ったオーリの命([赫12話])が、そのまま命果てるという結果になったなら、
それは『景世は二度死ぬ』(『景世を二度殺してしまう』)ことを意義としては帰結します。
これに対し更に進んで、
今話回中提示された
マキナ:「わたしを求めて泣いている者が居るから!」
は、オーリに向けられたもので、
景世―マキナという「人間としての絆」を失ってしまった今、オーリーマキナという「人間としての絆」を失いたくない、
ということと、わたしは読みます。
「契約僧」と「屍姫」という関係を超えた「人間の関わりあい」として、「オーリを死なせたくない」という想い。
我欲を達するために、「絆」を守ることを犠牲にしたならばもはや「ヒト」足りえないと思うのです。
その意味で、マキナにとっても「人間の証明」であり得た話回。
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1−2)−3:「絆」に生きるということ:

「絆」に生きる、ということと、実は裏腹の関係として「絆」に死す(少なくともその覚悟は必要)、というということが帰結されます。
そこは今話回以降の進展次第ですが、
形の上での「契約僧―屍姫の関係」にとどまらず「その人の為に犠牲を厭わない」ということになれば(それが「絆」の意味内容)、
オーリを守る(生かす)ためには、自らの命をも顧みない、という価値判断も含んでいるのです。
それゆえ、今話回での
マキナ:「忘れないでオーリ。わたしの許可も無く死のうなんてしないで」
   :「わたしには貴方が必要なんだから」

のシーンは従前までの「マキナの目的を達するために契約僧が協力している」という意味合いからは区別して考えてみる余地があります。
マキナ語なのでツンツンですが、翻訳すれば、
「わたしを置いて死んだりしないで」
「わたしには貴方がとても大切なの。わたしの命に替えるくらいに。」
と読めはします。
加えて、今話回のテーマのひとつ『母』とマキナの台詞回しから考えて「母性愛」というものに近い、と考える余地が多分にあると考えています。
その場合、オーリ―マキナの関係は、擬似的母子関係と捉えることになります。
それならば、オーリとマキナの関係が、「男女の関係」っぽく見えないのも合点がいくところなのですが、この点は後述。

従来のマキナの立場が「自らの復讐のため」という異質なものから、本来の「契約僧―屍姫の関係」になったとも読めますが、
更に進んで、他のペアであっても「契約僧―屍姫の関係」というものも本来は「人と人との結びつき」に還元されるはずなのです
「光言宗の理」に囚われ思考停止しなければ。
所謂「異形」と云う問題に合点がいかなかったのも、それが「光言宗の理」=掟としてそうなのであって、
むしろ「異形」という説明で納得がいく方が「光言宗の理」に毒され(洗脳され)ているのではないかと、果ては思う始末。
非二項対立にたって「屍姫」と云う「非常識な存在」を常識の中に組み込んだ以上は、
今更「常識で考えて」と云われても「前提崩れていませんか?」なり「今更何言ってるの」感が否めないでいたのはその辺に理由がありそう。

本来は「人と人との結びつき」に還元されるはずなのです。
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1−2)−4:演出からみる新生マキナ:

EVAでは『水面に月のようにゆらぐ光(を水中から映し出す)』シーンと云うのは、羊水の暗喩としてしばしば用いられています。
その転用として考えると、今話回でも同種のシーンは用いられており、そこからの脱出は新生(新たなる誕生)をEVAコードとしては意味します。
前後の台詞や場面設定の文脈から考えても、これを踏襲したものとして、
『池を飛びだし叫ぶマキナ!』シーンは
マキナの新生(新たなる誕生)と捉えることが出来ます。
そして、演出・平松禎史は、とりもなおさずEVA・STAFF参画していますので、何も考えずに描写使用したと考える方が不自然。

また、
マキナ:「貴方はわたしの契約僧よ!」

水薙生:「わたしは、伊佐木修二の屍姫です!」([赫8話])
対比で、結局のところ、
マキナはオーリに「貴方は人間よ!」と言っているのだし、
水薙生も「自分は人間です」と言っているのだ、と解して構わないと思う。
非二項対立に立つ関係で、生者/死者/屍/屍姫/の区別は相対化されます。
そこで意味を持つのは「自らの命に尊厳を有する者という自覚があるかないか」だと思うのです。
「自覚がある/自らの命に尊厳を有する者」を「人間」と概念規定して(少なくともここでの文脈としては)おかしいとは思わないのです、わたしは。

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1−3)オーリ「生きる理由」―せめて、自分らしく―:

1−3)−1:オーリ「人間の証明」:

オーリ:「ボクは何だ!?ヒトか屍か?」
オーリ:「俺はお前と同じかもしれない」
   :「それでも俺は人間として生きる!!」


ここでも非二項対立に立っている以上、生者/死者/屍/屍姫/の区別は相対化されています。
ですから、改めて「ヒトか屍か?」を問う実益は本来は無い。ないのだが状況がそれを赦さない。
「光言宗の理」の枠内だと別異の問題はありますが、本質的に「ヒトか屍か?」の区別が問題なのではなく、
「自覚がある/自らの命に尊厳を有する者」を「人間」と。
もっというならば、「自分は自分らしく生きる!」「お前(=歪質)のようにはならない」というところに真意があるかと。
それでも、光言宗での扱いや「七星」歪質に迫られた状況のもとでは、
オーリ:「それでも俺は人間として生きる!!」
は、自分が何者かの宣言として感涙ものでした。
そう宣言できること及び「自分らしく生きる!」と宣言できることこそが、まさしく「自覚がある/自らの命に尊厳を有する者」として
「人間の証明」たり得るのだと考えます。

そして、あまりに痛々しい告白…
オーリ:「ボクはただ母さんに見ていて欲しかっただけ」

その苛烈な過去を生き抜いて感情も失って、素直に育って
それでも心の奥底にしまい込んだ本当の気持ち…。

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1−3)−2:オーリ―マキナとの関係:

既述の1−2)−2に於いて、
『「契約僧」と「屍姫」という関係』の再出発にとどまらず、「契約僧」と「屍姫」という関係を超えた「人間の関わりあい」として「絆」を再認識した、という趣旨で論を述べた。
その際、
『オーリ―マキナの関係は、擬似的母子関係』と捉える余地のあることも指摘した。
そうなると、他面で、
『オーリ―景世の関係は、擬似的父子関係』と捉えることが出来ることから、
さらに論を進めると、
「父を越えられず母を手に入れることが出来ない悩み」に逡巡するエディプスコンプレックスの問題に派生させて考察することも出来る。
勿論、この点はストーリー展開の関係で傍論傍証の域をでないものかと云う意味で考察は保留。問題提起に留める。

但し、オーリ自身の人柄は素直にして魂の清らかな者として描かれているので、
真意は兎も角、景世、水薙生、マキナが文字通り「命を賭けて」「守ってあげたい」と思わせて不思議ではない。
物語展開の上では、煉獄の道を行く「受難の人」として「物語必然の檻」に閉じ込められているため、
機能概念としては「死神」という位置付けにはなってしまうのだけれども。

ちなみに、マキナ―景世関係 は『カリオストロの城』のクラリスとルパンで診てます。
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1−3)−3:「黒猫」:

かつての子供の失踪事件の被害者たちの魂が死霊として群体化(若しくは「黒猫」に単体化)したもの、という説明はなされました。
その正体よりも、今話回での、
「黒猫」だったもの:「今度はボク達がオーリを守る」
         :「ずっとオーリを見ていた 愛されたくて泣いていた」

が泣かせます。
”兄弟”としてオーリを見届けた姿に。その意を汲む姿に。
オーリ:「ボクはただ母さんに見ていて欲しかっただけ」
と相まって泣かせます。
お天道様はみてるんだなあ、と素朴に。

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1−4)マキナと北斗の関係:―記号としての北斗―:

生前の北斗については、星村の一族にして「人身御供」として生まれ育った者、そしてその後星村家が光言宗に帰依したという事実が明らかにされました。
ただ、前稿の狭間の際にも触れましたが、
赤紗:北斗には未練も性(さが)もありません

コレは流石に「原理的に」ないでしょう、と。いくらフィクションでも「原理」は要るので。
別段、文句を付けているわけではなく、「一筋縄ではいかない・この物語」の「ひと捻り」の部分として。

思うに、
「人身御供」として「死ぬために生まれて来た」北斗は、その死の間際にも「自分が生まれて来た(死んでいく)意味を知りたい」という思念はあったのではないかと。
その思念が肉体の死を越えて元の肉体に憑依する、その説明ならば理解は可能。
但し、神格化のプロセスとして未練も性も「なかったことにする」という説明になるのではないか、と考える。
同様に、北斗が「死そのもの」という説明も「死の象徴」という意味ならば理解できる。
死という概念が肉体という実体をもって歩き回るはずが無い。
むしろ、「破滅神」なり「破壊神」と云った方がよほど理解可能。

その神格化のプロセスに於いて、作為的にアレコレしている狭間との関係で、赤紗は、
北斗の擁立適格者として競合関係にある、と捉えると
狭間と赤紗の北斗に対する態度の描写の差異としてはうまく収まる。
いずれ、北斗の擁立者にどちらがふさわしいか、という争点が描けるようならば興味深い。
赤紗が「信念を持って背く」という展開も興味深いのだが、さすがに尺が無いので、狭間の後継者程度になるのかしらん?。

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1−5)「光言宗」vs「七星」構図―「終局のカタチ」舞台装置:

必ずしも「光言宗」vs「七星」の全面対決を描かなくとも、この物語としては成立し得るものと考えているが、
多くのキャラを起用している結果、サブストーリー軸が出来すぎて、一方向に舞台設定し直さないと、
各々のキャラの「見せ場」が作れない、という意味で「終局のカタチ」舞台装置。

物語としては、『それでも「生きる!」と本気で「関わりあう」を問う』と云う部分は既に描けていると思われ。
ここまでSTAFF様のお蔭で楽しませていただきましたので、STAFF様の「宴」としてキャラの「見せ場」を作って楽しんでいただく、と。
但し、既に超B級作品としては逸品の域に達している物語が壊れない程度にお願いします。

なお、今話回ラストでの「街に浮かび上がる七星の図」はぞぞっと来ました。

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 追記2.:詳しいオススメ参照先:
17:02 2009/03/10
からまつそう 様(内容前半)
からまつそう 様(内容後半)

2.<概要>(簡易版):

   (前話ラスト遡って続き)
  依海川河川敷 夕焼け 攫われて集められた子供達を前に「七星」歪質は旺里(オーリ)に語る。
歪質:あの時と同じにすれば思い出すかと思ってよ。
オーリ:俺が目的なら子供達はもういいだろう
  そう答えるオーリに腹立たしげに歪質は自動車を積み上げて山を作る。
歪質:これならどうだ?同じだろう?あのときと!あの場所と!
  オーリの脳裏に蘇る瓦礫の山の風景と「母」の姿…。
「黒猫」:思い出してしまったのか…オーリ…。

   (光言宗本山執務室)
  高峰総本部責任者を前に莉花早季
  高峰が語るかつての子供達の連続誘拐事件。攫われた子供達とともにオーリは居た。
  臨月を迎えていた母親がひき逃げに合い、屍と化した。その屍から産まれた子がオーリ。
  屍の未練は我が子を抱くこと。産まれて来た我が子を理解できず、思いは果たせず、子供を攫い続けた。
  (現場に赴く景世、貞比呂、赤紗、赤紗の屍姫・詩条響
  そして…ひとり生き残ったオーリ。

   (河川敷)
  歪質はオーリに語る、殺された赤ん坊の中でひとりだけ屍になった者が居た、と。
  「食いたい」それが未練で屍となり、他の子供達の亡骸を喰らっていた。
  そして他の子供達のその魂は「死霊の塊り」として「黒猫」となった…。
歪質:闘えるのか!?お前の替わりに殺された俺達と?
  そして、味わえ地獄を、と。
歪質:「俺達はお前の母親に殺された!」
   「どうしてお前だけが生きている!?」

   (光言宗本山執務室)
莉花:「何故今まで話していただけなかったのですか?」
  その問いに、高峰は景世のたっての願いが働いていたことを語る。
  決して光言宗「穢れ」には関わらせないことを条件に…。
  そして神佳(カミカ)が景世らによるオーリの助命嘆願の経緯を語る。
  母親を殺してしまったから、そう付け加える神佳に
  思わず部屋を飛び出していこうとする早季。
  が、「大きな作戦が進行中」で、「本山の守りを固めること」を理由に神佳に引き止められる早季…。

   (七星アジト)
  眞姫那(マキナ)と北斗の格闘は続いていた。
  「何故勝てない!?」自問するマキナ。
  七星を倒したい、という自分の未練に、倒された景世の未練を重ねれば、どんな屍にも負けないはずだ!
  そう思うマキナの思惑とは裏腹に一向に北斗が倒れる気配は無い。
  そこに、声を掛ける者、赤紗。
赤紗:「教えてあげましょうか?貴方が勝てない理由(わけ)を」
  続けるに、北斗には未練も性(さが)もありません、と。
  北斗は人身御供として生まれ育った、と。生者の時を奪われた、と。
  「死ぬために生まれて来た」北斗は、死によって初めて自由を得たのだと。
  そして、「未練や性で人を傷つけるのではない」北斗は、
  「存在しているだけで生者を破壊する存在」なのだと、赤紗。
  北斗が意味するもの、それは死、「死そのものを体現した存在」と赤紗はマキナに告げる。
  そこに「七星」狭間が現れてマキナに北斗との関係を教えてやる。
  かつて北斗の邑(むら)で人身御供を取り仕切っていた一族、それがのちに光言宗に帰依した星村であることを。
  そして、北斗が星村と「同じ血が流れている」同族の者であることを。
  そして北斗がマキナを「敵」と看做した今となっては、光言宗は北斗の「敵」となり、
  「もはや用はない」とマキナに告げる狭間。

  「死そのものに勝てる人間はいない」失望と共に池に沈むマキナ。水面に月のようにゆらぐ光が見えた。
  その中を沈んでいくマキナ…。「ごめん…景世」そう呟くマキナ。
  そのとき、マキナの心の瞳がオーリの姿を捉える!
  死霊に取り込まれてなお、屍の世界に引きずり込まれまいとしてあがくオーリのその姿を。
  マキナ 真の覚醒!
マキナ:「わたしにはまだ闘う理由がある!」
   :「わたしを求めて泣いている者が居るから!」

  池を飛びだし叫ぶマキナ!。

  待機していた嵩柾異月梅原フレッシュらの別働隊が七星アジトに突入!
  自分を囮に使ったことを責める口ぶりのマキナに、自分も作戦を「知らなかったのよ」と異月。
  マキナは気をつけてね、と云いつつ「わたしを求めて泣いている者」=オーリの許に向かう。
  思い知らされる嵩柾の驚愕の呟き、七星を倒す未練よりも大切なもの…。

  「黒猫」だったもの、がゴジラの着ぐるみのようにオーリに取り憑いて、屍に取り込まれていくオーリは、
  力を振り絞り自らを焼こうとする。
オーリ:「ボクはただ母さんに見ていて欲しかっただけ」
  体を預けられた「黒猫」だったもの、は、その姿に歪質の命令に逆らう。
  「今度はボク達がオーリを守る」、と。いきり返る歪質
「黒猫」だったもの:「ずっとオーリを見ていた 愛されたくて泣いていた」

  現れるマキナ、現れるなり「非道いざまね」とオーリにひと言。
  マキナを認め、なおも「黒猫」だったもの、に取り憑かれているオーリは
オーリ:「ボクは何だ!?ヒトか屍か?」
マキナ:「だったらわたしが教えてあげる」
  その声に放られた「羽織」にヒトの姿に戻るオーリ。僧体のオーリに。
マキナ:「貴方はわたしの契約僧よ!」
  覇気凛然!、歪質に立ち向かうオーリ。
オーリ:「俺はお前と同じかもしれない」
   :「それでも俺は人間として生きる!!」
  輝くその錫杖が歪質を貫く!。
  その隙に脳髄に弾丸を撃ち込むマキナ、歪質を沈める。
マキナ:「忘れないでオーリ。わたしの許可も無く死のうなんてしないで」
   :「わたしには貴方が必要なんだから」


  その頃、七星アジトで七星を追い詰めた別働隊
梅原:「七星、終わりだな」
狭間:「始まりだよ」
  外の街では、次々と墜落させられて行く飛行機が依海市を襲う!。
  本山では、大僧正・神生が、被害は死者10万人に及ぶ可能性がある旨の報告を受けている。
神生:「七星の仕業か…!」

狭間:「既に始まっているのだ ”大いなる穢れ”が!」
  (焼ける街に浮かび上がる「七星」の図)

⇒<次回>「地獄の先へ」

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3.屍姫 赫/玄 「回旋」〜「対比の物語」へ〜(その6):
 同(無印)〜(その5)は#17〜#21参照(リンク先は#17稿)

「割れた鏡」合わせの物語でパラレルと非パラレル 混在

3−1)これまでのお話:

 [赫1話]:「屍姫」マキナ登場 オーリ マキナと出会う
 [赫2話]:すれちがう ふたり オーリ自分の無力さを知る
 [赫3話]:重なり合わない ふたり 絆は 景世
 [赫4話]:オーリ 遂に景世の裏の顔(マキナの契約僧)を知る
 [赫5話]:「屍姫」イツキ・「契約僧」タカマサ そして「背信僧」登場
 [赫6話]:激闘赤紗戦 身を呈する景世 「世界」の違いすぎるオーリ
△[赫7話]:ヒーローでもなければ正義の味方でもない!宣言(byマキナ)
◎[赫8話]:屍姫vs屍姫 オーリ絶叫虚しく
 [赫9話]:オーリの傷心と時の流れ そして、明かされるオーリの過去
 [赫10話]:北斗・七星と結ぶ赤紗 マキナの敵にして仇。「嵐の前夜」
○[赫11話]:少年よ己が手を血の赤に染め 煉獄の黒き道を行くが良い
◎[赫12話]:景世「誓い」の果て黒き骸 託された「願い」と赤き宿星と
△[赫13話]:赤き罪 黒き罰 少年は自らの道を選び前に進む
    −−−−−−−−−−−−−−−−
○[玄1話]:互いの傷を絆に ふたり 今共に歩む道 光に照らされ開く
◎[玄2話]:人間の敵は人間 己の敵は己 然らば「我が敵」何処
○[玄3話]:ふたりの絆は景世 汝欲するなかれ その在るが儘を容れむ
○[玄4話]:もうひとつの「3人の物語」 そして屍姫その裏の顔「異形」
◎[玄5話]:敵は「景世の”影”」 オーリ マキナ「在りの儘」が絆=力
○[玄6話]:「瞬間、未練、重ねて」 新たなふたりの旅立ち
○[玄7話]:「偽言霊」「死は幸せ」に踊る望その果て オーリみたび慟哭
○[玄8話]:マキナと北斗 オーリと歪質 別の場所の別の闘い
◎[玄9話]:マキナ「闘う理由」 オーリ「生きる理由」 再びの始まり
⇒<次回>:「地獄の先へ」
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   ◆屍姫 赫/玄 パラレル
 赫1話:出会い     玄1話:再会
 赫2話:目撃(遭遇)  玄2話:遭遇(目撃)
 赫3話:絆は景世    玄3話:絆は景世 
 赫4話:裏の顔契約僧  玄4話:屍姫裏の顔
 赫5話:敵は「背信僧」 玄5話:敵は「景世の”影”」=己
 赫6話:契約僧と屍姫  玄6話:契約僧と屍姫
    (景世とマキナ)    (オーリとマキナ)
 赫7話:偽言魂「正義」  玄7話:偽言魂「幸福」
 赫8話:契約僧と引き離さ玄8話:屍姫と引き離された
     れる屍姫        契約僧
 赫9話:望に導かれる  玄9話:望みに導かれる
     オーリとマキナ     オーリとマキナ
 …          …        
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3−2)今話回は回旋重視
かと。

パラレル部分はオーリの過去くらいでしょうか。
探せばあると思いますが。

それよりも、回旋シーンの巧い展開でした。
 (既述分除き)
・同房三人衆(と赤紗の屍姫詩条響)[赫11話]
・子供達と屍母親[赫3話][赫2話]
・車で瓦礫[赫6話][玄4話]

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4.[補足]:

1)個別の演出:(既述分除く)
・「紅」の強い色彩は円谷プロ・オマージュかと
・”黒猫だったもの”「着ぐるみ」風はゴジラでしょう、と。

2)演出・平松禎史:

項目:平松禎史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
固定URL表示
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E5%B9%B3%E6%9D%BE%E7%A6%8E%E5%8F%B2&oldid=22949183

3)エディプスコンプレックス:

項目:エディプスコンプレックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
固定URL表示
http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%82%A8%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%97%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9&oldid=24196852

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5.[補足](話回用語集):

後掲参考文献(原作対応)に準拠。 必要に応じてですので既記載分は基本的に過去稿ご参照。
なお、「引用・参照に当たっての誤り」は承りますが、
内容のクレームは 監修者 宛にお申し出下さい。
◆僧階:(毎回再掲):
以下の順
大僧正>権大僧正>僧正>権僧正>少僧正>権少僧正>大僧都(以下略)
ちなみに(以下略)の下には少なくとも8階級がある。
(参考文献:後掲書・68p)

◇(本来の)七星メンバー:(再掲)
北斗(ほくと)、狭間(ハザマ)、雷輪(イズワ)、重無(エナ)、忌逆(イサカ)、歪質(ヒズチ)、頭屋(トーヤ)。
 (参照先:後掲文献112−113p、182p、179p)
【設定変更?】:雷輪(イズワ)→湖惑(コワク)?
#14稿までで 雷輪(イズワ) 以外は紹介済。
−−−−−−−−−−−−−−−−
【参照元】
各項末()内に参照頁数:
『屍解教典』 :正式名:
 『 屍姫パーフェクトガイド 屍解教典 』
 スクウェア・エニックス・編・刊
 赤人 義一・監修
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
6.記事リンク(TB送付先)一覧:
(順不同)4版・03/10
 *言及リンク*
17:02 2009/03/10
<概要>に「詳しいあらすじ」参照先リンク加入(下記リンクは感想編):
からまつそう 様
コメント提供18:33 2009/03/10
 *記事リンク*
日々“是”精進! 様
ウサウサ日記 様

20:54 2009/03/07
アニメレビューCrossChannel.jp 様
(演出の見所とスタッフ欄が参考になります)

0:34 2009/03/09
White wing 様
16:30 2009/03/10
色・彩(いろ・いろ) 様
(今話回の要点がまとまっています)


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
7.追記経過一覧:
追記2.:03/10:<概要>に参照先リンク加入:

  *訂正表*
16:30 2009/03/10記
<概要中>以下の箇所:
誤)光言宗には関わらせない
正)光言宗「穢れ」には関わらせない
 補注)ココ自体が「赫/玄」で反転(『赫』での景世・台詞)

詩条響:赤紗の屍姫・詩条響 下線部加入
 以上 訂正
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

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「屍姫玄」第9話
  第9話「生者の価値」謎の黒猫に導かれて歪質と対峙したオーリ。そこは、歪質が彼の記憶を呼び覚ますために再現した過去の情景だった。それを見たことで、オーリはみずからの過去と母親に関する忌まわしい記憶を思い出し、さらに自分が歪質や黒猫と凄惨な因縁で結ばれ... ...続きを見る
日々“是”精進!
2009/03/06 07:32
『屍姫 玄』第9話
第9話「生者の価値」屍から生まれた旺里は人間なのか…屍なのか…七星が何故北斗のためにとマキナを選ぶのか…そして“赫”から謎だった黒猫の正体は…今回すべてが判明します。 ...続きを見る
ウサウサ日記
2009/03/06 08:07
屍姫 玄 第9話(22話)「生者の価値」
屍の母親から生まれたオーリは人なのか、屍なのか。 オーリの出自と七星ヒズチの過去、マキナの祖先と北斗の因縁、その双方に影をさす七星と光言宗。積み上げてきた伏線がようやくクロスした。もっとも積み上げる段取りは褒められるものではなかったが。 ...続きを見る
アニメレビューCrossChannel....
2009/03/07 21:13
屍姫 玄 第9話「生者の価値」
なんだなんだあーつ 梅原鉦近はマキナを囮していたのかよーっ。 オーリの母親を殺した景世がオーリを引き取って大切にしていたのには償いの心もあったんだな。 ...続きを見る
White wing
2009/03/09 00:01
屍姫 玄 第9話(第22話)「生者の価値」(感想)
こちらは感想です(内容前半・後半)今回オーリの生い立ちと黒猫の正体が、そして北斗とマキナの関係が明らかになりました。黒猫に導かれ依海川についたオーリ。そこには雛の他にも沢山の子ども達が集められていた。その真ん中に立つ歪質。あの時と同じにすれば思い出すか... ...続きを見る
からまつそう
2009/03/10 16:50
屍姫 玄 #9.
「生者の価値」 最後に向けて、色々と謎が明らかに。 歪質。「あの時と同じ状況」を ...続きを見る
色・彩(いろ・いろ)
2009/03/10 19:39

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