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zoom RSS 伯爵と妖精 #10:残された時間

<<   作成日時 : 2008/12/13 06:42   >>

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― 双つの弓月 双つの「十字架」 ―


第3部「克己之章」3幕:今回は以下の構成でお送りいたします。
<概要>別稿に分割かつ追ってupの関係で「予告」扱いで)
 第1章翌朝も「明けぬ夜」:
 第2章:「金髪碧眼の女性」像の真相:
 第3章:双月とふたりの「青騎士伯爵」:

⇒【前話回コチラ】:バンシーの記憶
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 (前置き)
今話回稿は物語の終局に向かっている関係で、<概要>別稿に分割のうえ、ブログの構成を大幅に組み替えます。
まず、<今話回の要点>
・エドガーは単身でユリシスの元に向かった。
・「燃えない琥珀」のことを知ったリディアはエドガーの後を追った。
 バンシーの「封印の琥珀」の秘密と共に。
・エドガーは「青騎士伯爵」の座を賭けて、ユリシスと対峙。
 そこで 語られる「プリンスの闇」。
  −−−−−−−−−−−−−−−−
 【Index(目次)】
 「本稿」見出し。なので追記ごと順次改訂(の予定)

0.導入部
1.<概要>(逐話式)⇒別稿#10−2 にて
2.<感想>
2−0)冒頭文:
2−1)物語終局に向けてのエドガー:
2−2)物語の構造と視点設定:
2−3)今後の展望:
2−4)今話回の特記事項:
3.[補足]:
4.記事リンク欄:
5.追記経過一覧:
⇒<次回>:ふたりの青騎士伯爵
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
第10話:残された時間
― 双つの弓月 双つの「十字架」 ―
2.<感想>
2−0)冒頭文:


 窓よりさし込む双月の光を以ってすら
 なお照らせぬ その者の
 身に背負いし 「見えぬ十字架」を
 誰そ告げなむ 赦しの その言の葉を
  「貴方は生きていて良い」のだと
  「貴方も幸せになって良い」のだと
 誰そ告げなむ 祝福の その言の葉を


リディア「死ぬ覚悟を決めたっていうのなら、生きる道だって探せるはずよ。」
     「エドガー…貴方は独りじゃないんだもの。」

いい台詞ですね。リディアの台詞としてはここまで一番良い台詞かと。
がしかし、この状況で「赦しと祝福」と端的に受けとめられるかは…厳しいでしょうね。
勿論、「生きる道だって探せる」がコインの表裏の対になる、は分かります。
そして、「エドガー…貴方は独りじゃないんだもの。」にも拘らず、
彼は「独り」で「孤独」なのですよ、心の中はいつも


2−1)物語終局に向けてのエドガー:
 (構成の理由につき 2−2)ご参照)
エドガーの「十字架」:
 
地獄の底から這い上がった
エドガーの背負った 2つの「十字架」
ひとつの「十字架」は 奴隷の刻印
もうひとつの「十字架」は 
『息をしている事すら赦せないほどの絶望』(第2話)
転じて
『僕には僕を生かしておく責任』がある(第3話)、
その己に課した 「見えぬ十字架」
 −−−−−−−−−−−−−−−−
ひとつ目の「十字架」=奴隷の刻印テトラスター(四方星)は
「メロウの宝剣」編を経て、
彼を「青騎士伯爵」に導く([第4話])。
「十文字」の刻まれたスターサファイアが照らす光に輝くメロウの宝剣!に([第7話])。
しかし、
「見えない十字架」の方は、彼が自らに課したもの。「生きる道」。
そのことは彼が生きている限り背負い続ける、本来そのはずだったもの。

リディアと出会わなければ。
その「生き方」を続けることに躊躇なぞなかったはずのエドガー。
 補注)アーミンの犠牲の件については、既述#9稿:1−1)◆アーミン と エドガー◆:ご参照

「見えない十字架」の呪縛 からの解放は、
彼自身の生きる「道の果て」のそのまだ先にあり、自分の力では手の届かないところにある「光明」のようなもの。
手の届かない太陽に向かって手を伸ばす、そのようなもの。
そして、今もなお心底で「手を伸ばす」ことすら自分には赦せないでいる、その道を生きるエドガー。
そんなエドガーにしてあげられることは
他者が、心から真心のこもった その言葉で
 「貴方は生きていて良い」のだと
 「貴方も幸せになって良い」のだと
「赦し」と「祝福」を与えること、でしか「見えない十字架」の呪縛 からは解放されない。

恐らく。
むしろここまでの展開からは
リディア:「死ぬ覚悟を決めたっていうのなら、生きる道だって探せるはずよ。」
     「エドガー…貴方は独りじゃないんだもの。」
で、ここを読み解くのは厳しいな…。良い台詞なだけに惜しい…。
 −−−−−−−−−−−−−−−−
エドガーがリディアに出会わなければ、彼が望みもしなかった「世界」。
そんなエドガーだからこそ、アーミンからレイヴンに託された願い([第4話])、
レイヴン:「姉と約束しました」「エドガー様をお守りするように」
エドガー:「僕自身からも?」
レイヴン:「ハイ」
の台詞の流れ。

命懸けになれないならば、エドガーの傍には居られません。
むしろ、居てはいけない・関わってはならないのです、リディアとエドガーは。
「敵か味方か」「生か死か」その「裏」世界に生きてきて、それは貴族社会でも変わらない。
現に、彼の父も彼自身も、権謀術数渦巻く中で、陰謀に巻き込まれているではありませんか。
それがエドガーの生きている「世界」。「世界」の違いすぎるふたり
その彼の「心の壁」を(幸か不幸か)乗り越えて入って来てしまった者、リディア…。

それ故に問われるリディアの覚悟([第8話])、
 エドガー:君は僕と運命を共にするつもりは有るのかい?。
そこが乗り越えられなければ、むしろ「出会わなければ良かった、ふたり」。
『出会わなければ良かった出会いなど無い』という一般論の枠を越えたところに居るふたり。
リディアがエドガーの傍にこれからもいるなら、
『ありのままの彼を受け容れること』 と 彼に『「赦し」と「祝福」を与えること』

それに本当の恋は命懸けでするもの、と。
わたしならば、エドガーがそれを求められるなら「アーミンの代わり」でも構いません
 (本当はそんな意図でエドガーは言っていませんが)。
彼の為に命を落とすのも覚悟のうえです。
かつて自分を殺そうとしたことなぞ些細なこと、いっそ命が欲しいならば「差し上げます」と。
勿論、リディアとわたしは違うひと、ではあるのでけれど。どこまでいっても。

ですが、エドガーという人自体が、
命懸けになれないならば、側には居られない「生き方」をしているのです。

リディアに於いても、
人を「信じない」ならば兎も角、「信用できない」のに傍にいるというのは「自分を信じていない」、本当はそれだけ。
「信用できない」とか命を賭けられないならば、エドガーの許を去るのが宜し。
スコットランドで妖精に囲まれて余生を生きるも良し。
あるいは、顧問フェアリードクターの仕事を「命懸けで」やり遂げるも宜し。
どれも選べないで、断崖絶壁に立つ思いならば、気が済むまで泣けば良い
それでも断崖絶壁が避けることは無い。 気が済んだら選べば良いのだ。
それ以前に、自分でも良く分からないけれど「放っておけない」気持ちが何のか!?
「確かめたい」というものは 既に自分の内にある もの…。
それが行動の結果導き出すもの、と云うならば、今後の展開に期待します。

 −−−−−−−−−−−−−−−−
エドガーの身の振り方:
案外↓ブーメランのようにエドガー自身に返って来て
エドガー:「穏便にことを済ませるには 他の男を宛がうのが一番だよ」
他の女(男が良いなら男で可)宛がってしまえば良いのかも知れず。

アーミンが ケルピーに忠告(警告)したように、
リディアをスコットランドに連れ帰る、で「巻き込まれたくない」ならそれが一番だったりする。
アーミンに今もなお”主”エドガーを思う気持ちがあるのなら、
それなりの「いっそのこと」のアレも考えますが…[アニメ版]としてあり得ませんな。
[小説版]でも…なかなかにソコには踏み込めないところ。
お話が「お終い」になっちゃいますので。
 −−−−−−−−−−−−−−−−
エドガーの「闘争」:
そして、エドガーの道は「闘争」にある。 物語構造のひとつとしても。
それ故に、決着を着けに 単身ユリシスの許に向かったエドガー。
「青騎士伯爵」の象徴である弓月がふたつ。
真の「青騎士伯爵」の座を賭けて 対峙するエドガーとユリシス。

語られる『プリンスの闇』:
プリンスが英国王家・傍流の末裔であること。
「プリンスの器」として エドガーに人格改造(記憶の移植)を施そうとしたこと。
エドガー生家・シルヴァンフォード公爵家もまた王家の血を引くもの。
なによりも、「貴族の義務」のひとつである「王室の盾」が エドガーの葛藤を産む。
プリンスを封じるために、「青騎士伯爵」の力が必要ならば、
庶子であれ本当の「青騎士伯爵」末裔・ユリシスの方がふさわしいのではないか、と。
が、ユリシスとてプリンスの人格改造を受けた身。
「青騎士伯爵」アシェンバート伯爵家の末裔にして、「先代ユリシス」の記憶を引き継いだ者。いわば、プリンスの「犬」。

貴族の誇り故に「王室の盾」足るにいずれが相応しいのかの葛藤を抱えたまま、
駆けつけるリディアの抱えるバンシー「封印の琥珀」の秘密と共に、
リディアとエドガーのラヴロマンス編の帰趨と共に、
次回、実質クライマックスへと 物語は展開する?。
いずれにせよ、「金髪碧眼の女性」像(グラディス画)が「盾を中心の構図」というのは暗喩
と捉えます。

 −−−−−−−−−−−−−−−−
(おまけ)「その夜」顛末の巧妙なギミック:
リディア「一番大切な人」に対し、エドガーがレイヴンに尋ねたのは「寝言でいいそうな人」。
エドガーにとって、リディア以外に「一番大切な人」の答は持ち合わせない。
他方、先に述べた通り、
「自分の幸せなぞ望んでこなかった」エドガーが過去の女性関係において、本気だった試しはなく、
(ソコは[アニメ版]の理解としては、そう読みます。)
そこで本気になる自分を「赦そう」とするはずもなく、
結果的に、レイヴンの云う「アルファベット順で良いですか」趣旨の事態に…。
マジ惚れなぞ、リディアだけ。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2−2)物語の構造と視点設定:
既に[第10話]ながら、
物語の構造は,少なくとも[アニメ版]に於いては、
 a)エドガーの「闘争」(とそれに関わる人々)
 b)リディアとエドガーのラヴロマンス
という2つの軸で成り立っている、と捉えられるので、
a)を展開しないと物語が進展しない。
その関係で、[第9話]は異色な話回。

視点設定が[アニメ版][小説版]で異なっており、
[アニメ版]ではリディアに感情移入は出来ない・むしろ「リディアの代わりに自分が居る目線」の仕組みに。
そこは「リディアの代わりに自分が居る」感を楽しんでもらうために。
そのために、リディアという人の心理描写を薄めに、個性を薄めに描写しています。
ただ、いずれにせよどのキャラクターも描写が[アニメ版]向けに割愛・変容されるのは「媒体」が異なる以上はごもっともな帰結。
つまり、[小説版]が[アニメ版]とされる際に『伯爵と妖精』に限らず 別モノになるのは、むしろ当然。
しかも、マーケティングも異なるという事情もそこにはあります。
他方、
[小説版]は逆に、「小説」という形式ゆえに 物語世界をリディアの目線を通してみる、という描写が軸になります。
それだけとは云いませんが、「小説」で在る以上物語の目線置き場を置かないと「世界」が見えません。
文字情報で「物語る」関係で。

ただ…マーケティングとしてターゲット層を区別しているはずで、
そこは 作品/商品の岐路で 商品を優先している傾向は有るには有るのだが
そうは云っても、
純粋に「商品化」を最優先するならば、商業的には「萌え」全面展開でもいいはずのところを、
「掘り下げ」部分を残すということで、[アニメ版]の「作品」としての配慮もしているところ
、とは捉えます。

勿論、原作の素材を[アニメ版]の展開としても活かしきれていない、という批評はあって良い。
そこに不満があり、例えばリディアの描写が足りないと思うのであれば、
そして、そこで例えばリディア擁護したいのであれば、
例えば、原作から補足資料を援用し、[アニメ版]の設定や作品コンセプトと合致するのかを検討したうえで、
補足資料としてupしてから「照らし合わせて下さい」というのが手順。
それら一連の過程を経ないで、文句言ってみても筋が違うでしょう、と。

勿論、異論は合って良い場面というのはあるのだが、
その「異論」がむしろ[アニメ版]そのものに向けられるものであるならば、
そこでの不平不満の向け先は、自ずから制作サイドに、としか言いようがないんですが?。
むしろ、「筋違い」な行動をされると、却ってがっかりさせられるだけで…ね。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2−3)今後の展望:
今話回の進展の状況からして、次話回に実質クライマックスを持ってくることも充分予想され、
企画段階では「7巻を目途に」との由なのだが、
次話回の進展の状況次第で、
最終話#12「伯爵と妖精」で オリジナルエピソード か 「短編」エピソードからの援用もあり得るお話。
「バンシー問題」を[アニメ版]的にどうする?、ということもあり…。
そこは、[アニメ版]的エンディングということで考えるところ、かと。
次話回の進展の状況次第ですが…。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2−4)今話回の特記事項:
「プリンス問題」は深入りしたくないところ、と縷々書いてきたのだが、
主としてCパートに収納というのは巧いのかと。
触れないわけにもいかず、深入りでダーク色強くなりすぎても、[アニメ版]のコンセプトとしては「なんか違う」はずなので。

また、前稿で指摘の「金髪碧眼の女性」像フラグも次話回でキッチリ活かすというところも、
例えば、
同一話回内のフラグって作品全体の印象としてみた場合、あまり効果ないと思われ、
他方フラグ出して放置も「視聴者」的に不必要にイライラ感を募らせる結果となり、
「当たり前のことを当たり前に」する、ってなかなかにキチンとしている印象で好感。
今回の 「双月」でヒキ も好印象でした。

アバンは「録画間違えた?」と思いましたが、最初は。
リディア巻き返しに それだけチカラ入れました、という理解です。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
3.[補足]:
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
4.記事リンク欄:*(初版)(順不同)*:
日々“是”精進! 様
ウサウサ日記 様
◆◇黒衣の貴婦人の徒然日記◇◆ 様
おぼろ二次元日記 様
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
5.追記経過一覧:
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

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